第9回日本小児診療多職種研究会にて、FeRC会員によりeスポーツ研究のポスター発表を行いました。
第9回日本小児診療多職種研究会 2023.2.11~12 於 大阪公立大学杉本キャンパス
【臨床Gamificationによる知的および認知諸機能への開発的効果】
≪筆頭著者≫
神崎 保孝
(臨床心理士,東京大学大学院医学系研究科,福岡県教育委員会,福岡eスポーツリサーチコンソーシアム)
≪共同著者≫
鈴木 達朗 (一般社団法人みるみるプロジェクト,福岡eスポーツリサーチコンソーシアム)
平良 美津子 (視能訓練士,一般社団法人みるみるプロジェクト)
松井 崇 (筑波大学体育系,福岡eスポーツリサーチコンソーシアム)
磯貝 浩久 (九州産業大学人間科学部)
まさに”多職種”
日本小児診療多職種研究会は名称のとおり、小児の診療に関わる多職種の方々が集う研究会です。
対象としているテーマは多岐にわたり、重度障害児のケアをはじめ吃音,難聴,弱視などの早期発見や治療,発達障害療育,小中高の不登校問題など、こどもの健やかな発達や成長に関するもののほとんどがテーマとして取り上げられているようです。
参加されている方は小児科医,皮膚科医,耳鼻咽喉科医,歯科医など医師だけでなく、理学療法士/作業療法士/言語聴覚士/視能訓練士など各医療専門職、発達支援関連事業者、さらには学校教員や教育委員会、保護者などまさに多職種です。
このたびはじめてこの研究会にてポスター発表する機会をいただきました。
臨床Gamification

Gamification とはゲームの有する特長を他分野に応用する手法であり,臨床的な活用も報告されています。
筆頭著者の神崎保孝先生は臨床心理士としてGamificationの視点からも積極的に研究に取り組まれており、九州工業大学大学院や九州産業大学との共同研究などにおいて,e スポーツが自動車運転に係る認知機能の改善や低下抑制,社交不安の臨床症状や重症度の軽快などに寄与する展望を報告しています。
(関連記事)豊前市研究が日本スポーツ産業学会第30回大会で発表されました 2021.7.13
今回ポスター発表した研究結果では、小児を含む若年者において知的および認知諸機能に関しeスポーツ活動による開発的効果が示唆されました。
今後の知的ならびに発達障害児臨床におけるGamificationの活用が期待されます。

〇〇× eスポーツ
eスポーツは教育,医療,地域創生など社会課題となるワードと掛け合わせる〇〇×eスポーツの相乗効果が期待されています。
これまでゲームに親しんでこられなかった世代/カテゴリにも浸透するeスポーツの可能性の豊かさを感じますね!
本研究会では中学校教員の先生による講演もあり、中学校でeスポーツ大会を開催し、体育祭/文化祭と並ぶ生徒活躍の場としているとの実例紹介もありたいへん興味深く拝聴しました。(山本昌平先生、大阪市立新巽中学校)
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