【研究者の眼】平良美津子 視能訓練士②

2023.2.17

【研究者の眼】平良美津子 視能訓練士②

参画研究者の知見をご紹介する企画「研究者の眼」

フェルク設立時、唯一の眼の専門家/視能訓練士として参画した平良美津子先生インタビュー②です。

『eスポーツと眼』は、eスポーツに関わる実に多くの人が気にしているテーマ。

子どもたちの夢を大切にしたいという平良先生「eスポーツを愛する人々にお伝えしたいコト」とは。

文責:FeRC事務局

(関連記事)【研究者インタビュー】平良美津子 視能訓練士①


❝眼のコンディション❞を知ろう

平良:2022年はFeRC2つのイベントで【眼の検査体験コーナー】を行うことができました。

これは福岡国際医療福祉大学視能訓練学科 潮井川修一先生らのお力添えをいただいて、眼科で行っている屈折検査/遠見近見視力検査/調節力チェック/両眼立体視検査を体験してもらい、眼のコンディションを調べる大切さを啓発したいという試みでした。

(参照)【イベントレポート】in北九州eスポーツサイエンス体験会2022年8月記事

北九州市科学館イベントにて
ファミリeフェスでの体験コーナー

eスポーツプレーヤーの方々の多くは眼について関心も高いです。「眼に良い食べ物とかありますか」などの質問が良くあります。

わたしはどこでも同じお答えをしています、身体に関することは まず自分のコンディションを知ってから対策ですよと。

たとえば健康相談としてざっくり「身体に良い食べ物はなんですか」と聞かれても、その人の年齢/体質/体調/生活環境/課題となっている疾患など、現在地がわからないとまず答えようがないですよね。育ち盛りのこどもに〇〇が良いとしても、ひょっとしたら違う年齢層で何か疾患や体質によっては真逆のものになるかも知れません。

そう、眼については意外と自分のコンディションを知るということの大切さが普及していなくて、そこを飛び越えていろんな情報が溢れているので基本的なことが上手く伝わっていないのではないかという疑問です。

これは❝見えかた❞の変化が激しいこども~若い世代には特に大切です。

見えかたチェックってなに?コンディションチェックってなに?と理解していただくには、体験してもらった方が早いなと。

おかげ様で各イベントでは来場者の皆さん(特に保護者!)に好評でした。

チェックの結果、良い学習環境のためにすぐ眼科に行くべきですよと保護者にお伝えした事例もありました。

あえて3選 eスポーツ眼のチェックポイント

日常的にeスポーツに親しむプレーヤーの多くが、眼の疲れ/眼の重たさ/眼の痛み/首や肩こりなどを自覚されているようです。

そこで、眼のコンディションチェックにも意識が向くよう、3つのチェックポイントをお伝えしています。

チェック①環境の明るさ

適切な明るさの環境ですか?

現在日常的にプレーしている環境の明るさは適切に保たれていますか?

照度の低い(暗い)環境で、高輝度のモニターを見ていませんか?

逆に明るすぎる環境(スポットライトが眩しいなど)も見えにくいです。

適切な明るさであるか、自己検証してみてください。文庫本を読むのに適切な明るさ程度を目安にしてみてください。

チェック②ドライアイ

眼の乾燥感を自覚することも多いと思います。

集中して凝視するとまばたきの回数が極端に減少することはよく知られています。

ここで要注意なのは、乾燥感の自覚だけで市販目薬に頼るのは良くないという点です。

自分は本当にドライアイなのか、きちんと眼科で検査することを強くお薦めします。

ドライアイにも様々なタイプがあり、単純に「涙が足りないから」とは決めつけられません。

さらにお伝えすると、乾燥感が強いのに調べたらドライアイではなかった…という症例も多いのです。

本当にドライアイなのか、またそのタイプもわからないまま自己判断で市販目薬を…というのは決してお薦めできません。

チェック③見る距離と屈折状態は適切な関係か

屈折という専門用語で申し訳ありません。

眼には「どこにピントが合っているか」屈折という概念があります。

イベントで行っている検査体験のメインはこの屈折状態を調べる点にあります。

例えばー2.00Ðという度数の近視がある場合、(理論的には)50㎝先のものにピントが合っている、ということになります。

詳細は述べませんが、人それぞれこのピントが合っている距離が違うのです。(=屈折状態はまさに個々のコンディション)

この屈折による見えやすい距離と、ゲームデバイスとの距離は合っていますか?ということをチェックして欲しいのです。

もっと具体的に表現すると「いまかけているメガネはデバイスとの適切な距離に合っていますか?」とも言えます。

この適切さがないと、ゲーム時の姿勢が大きく崩れたり、いわゆる「眼に大きな負担がかかり」さらには「身体全体の不調」に繋がることになります。

このチェックは自分ではなかなかできません。眼科、もしくはメガネ専門店でチェックをお薦めします。

 ※高校卒業ぐらいまでは調節力が強いため眼科をお薦めします

基本的理解でしか前に進めない

保育園で眼の講演をする平良先生

眼科では少し前まで、「ゲーム=眼に悪い、悪である」という捉え方もあったようですが、近年こうしたゲーム悪玉論はほぼ見られません。弱視治療にゲームアプリが用いられたりしていますし、私も弱視訓練でゲームをお薦めすることもあります。

一方で、スマホやタブレットの普及により眼精疲労や若年層の急性内斜視の報告も増えています。中にはそれほど長時間の使用でなくてもこれらの不具合が発生するハイリスクの眼というのもありそうです。

やみくもに恐れたり悪玉にするのではなく、またすべてを楽観的に捉えるのではなく、適切な捉え方が必要ですね。

そのためには、私たちは生まれてから眼の発達があるということ、両眼でものを見る両眼視機能を備えているということ、現在の眼のコンディションを定期的にチェックして把握すること、など基本的理解をしっかりと啓発していくべきと考えています。これは今後も大切にしていきたいスタンスです。

事務局:ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします!

(関連記事)【研究者インタビュー】平良美津子 視能訓練士①はこちら


【平良美津子】たいらみつこ 視能訓練士

北九州市出身/大分視能訓練士専門学校卒業。北九州市立若松病院などで勤務後,1年間トラックドライバー経験。医療法人大里眼科クリニック(北九州市門司区)勤務,師と仰ぐ辰巳貞子先生のもとで小児眼科を学ぶ。福岡市立こども病院眼科を経て,一般社団法人みるみるプロジェクトを有志らと設立,現在複数の眼科クリニックで勤務。制作/監修した「みるみる手帳」(子どもの弱視斜視治療のための管理手帳)は全国390以上の眼科医療機関で活用中。後進の視能訓練士育成/異業種交流(弱視就学支援・eスポーツ研究等)にも積極的に関わる。日本視能訓練士協会会員/日本弱視斜視学会会員/一般社団法人みるみるプロジェクト参与/福岡eスポーツリサーチコンソーシアム参画会員。Twitterアカウント https://twitter.com/ORTM13?s=20 連載【視能訓練士平良のみるみる日記】は弱視治療保護者に好評

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リリースページ【研究者の眼】西薗秀嗣教授①②③全公開

2020.8.11

フェルクの参画研究者の知見を紹介する【研究者の眼】

第5回、西薗教授へのインタビュー①  全編公開しました。2020/08/11

当ホームページ【リリース】ページ 「研究者の眼」にてご覧ください。鹿屋体育大学などで永年人間の仕組みを探求して来られた西薗教授が、なぜeスポーツ研究に取り組まれるに至ったか。ワクワクする人間の可能性の豊かさを感じる、素晴らしいお話をうかがいました!ぜひご一読を!

写真:西薗教授研究室にて

フェルクは「eスポーツを科学する」理念のもと、様々な専門分野の研究者が参画しています。【研究者の眼】は、急激な発展途中にあるeスポーツについて、様々な情報が交錯するなか、各研究者が自身のeスポーツ研究に関連する知見を広く皆様に知って頂こうとするコーナーです。

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【研究者インタビュー】西薗教授に聞く②

2020.8.9

【研究者の眼】西薗秀嗣教授インタビュー②

参画研究者の知見をご紹介する企画「研究者の眼」

フェルク研究者の中でも永年にわたる幅広い研究領域をもち、活き活きとしたお人柄がひときわ魅力的な西薗秀嗣教授(九州産業大学人間科学部スポーツ健康科学科)インタビュー②です。生理学・バイオメカニクス・トレーニング科学・臨床心理学…幅広い研究領域で活躍されて来た西薗教授が、なぜeスポーツ研究に取り組まれるに至ったのでしょうか?

eスポーツに関わる人々に,ぜひ知って欲しい知的好奇心満載のインタビュー、3部作-②ぜひご一読を! 文責:FeRC事務局


eスポーツ研究成果で“教育”を

(前回の①はこちら

西薗:私がやりたいeスポーツ研究は、“教育”です。

事務局:えぇっ⁉教育⁉(混乱)……西薗教授、そういえば名刺に「教育学博士」と…

西薗:私が大学で頂いた博士号は、教育学です。人間は子どもから年を経て~高齢者に至るわけですが、そのときどきにどのような刺激・教育を与えて変わっていくのか。eスポーツ研究を通じて、これがやりたいのです。研究していろいろなメカニズムを調べて知見をまとめて、それで終わり!ではなくてね。研究成果を社会に還元とよくいいますが、教育という形でフィードバックしたい。年齢性別いろいろな人々、それぞれに合ったようにトレーニングしていくこと。教育学的な観点でやりたいですね。

そのあたり、研究に基づいたちゃんとした教育がなされていないから、日本では特にeスポーツが叩かれたりする。まだ我々が充分に、保護者だとか学校の先生などに理解できるようなことをしゃべっていない。だからダメで、メンタルな方面も含めて研究して、教育に活かしたいと考えています。

写真)西薗教授著書。発育期から高齢までそれぞれに応じたエクササイズの科学。

どこかでナンバーワンに

西薗:サッカー選手とeスポーツ選手とを並べたら、やはり体格だとか個性だとかも大きく違いますよね。それぞれに合ったトレーニングや刺激というものがあるはずです。

人間というのは誰しもが才能を持っていて、どこかでナンバーワンになる才能を持っているんです。それをどこかで引き出すのが我々の仕事だと思っています。

子どもたちに、勉強もeスポーツもリアルスポーツもうまく共存してできるような、そういう取り組みにすると絶対いい方向に進みますよ。たとえば、3時間ピアノを練習しても「まだやってるのか!」とは誰も叱らないですよね(笑)たぶん褒められる。でもゲーム3時間していたら、親は「いい加減にしろ!」と叱りますよね。ゲームを長い時間やって良いとか悪いとかの前に、上手な共存、バランスがあると思っています。

写真:人誰しもが才能を持っている、という言葉には言い知れぬ力が

事務局:研究成果を教育に活かしてこそ、というお言葉たいへん感銘しました。西薗教授はこれからのeスポーツ研究をどのようにお考えでしょうか?

西薗:eスポーツ研究は世界各国で行われていますが、まだ個別の研究に終始している印象です。人間の細かな能力や年齢性別・生活環境・反応時間・メンタル…eスポーツをめぐる研究はあまりにも対象領域が広い。ですからまず、システム的にいろんな人が研究できることが大切ですね。それとプレーヤーの側の事になりますが、誰でもどこでもプレイ出来る環境を目指す方向ができることも重要と思います。ゲームタイトルが、例えばこれはプレイステーション用、これはPCのみ、などプレイできる環境が限られていますよね。もう少し、このあたり業界が何とかしてできないかな。かつて電話回線はNTT(旧電電公社)だけのものでしたが、現在は電話会社は多数ありますよね。こう、世の中のためにそういう垣根を無くしていく方向性があると良いですね。

事務局:確かに、サッカーが世界中で愛される理由の一つに、ボール一つあればどこでも出来る、という究極的なものがありますしね。ところでサッカー、教授もたいへん愛好されているそうですね。

西薗:いまでも(リアルスポーツの)サッカーやっています。コロナ禍でマスクしながらしたりね。eスポーツのウィニングイレブンも楽しんでいます。コロナでサッカーが出来ない時に、eスポーツでサッカーセンスを養う、こうした事もとても大切だなと身をもって感じますね。

画像)教授も楽しんでいるウイニングイレブン(HPより)

脳の使い方

事務局:教育に活かすため、具体的に教授が構想されているeスポーツ研究はどのようなものでしょうか?

西薗:の働き判断メカニズムパラドックスというのはね、準備しているんです…続

事務局:eスポーツ研究のキーワード、脳!

脳のパラドックスとは?脳が準備している⁉

eスポーツを愛する方々にもぜひお読み頂きたい、何とも鮮烈なインタビューの続きは、次回!

次回の③記事はこちら


 

【西薗秀嗣】にしぞのひでつぐ 九州産業大学人間科学部スポーツ健康科学科 教授

1950年(昭和25年)大阪生まれ,1964年東京オリンピックをみて現在の道へ。1979年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了,教育学博士。北海道大学教育学部講師,鹿屋体育大学助教授,カルフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)生理学部客員教授。鹿屋体育大学ではスポーツトレーニング教育研究センター教授,スポーツ生命科学系教授など歴任,2016年名誉教授。同大退官後,九州産業大学にて現職。九州大学体育連合理事長(2019年~)「体育・スポーツ教育研究」編集委員長 (2019年~)鹿児島県スクールカウンセラー(2004年~2015年)「超人たちのパラリンピック」企画/監修/出演(NHK BS1 2017.10.28放映)趣味は絵画(油絵,アクリル画)フォークソング,古代史,読書,サッカー、ウイニングイレブンなど多彩。

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【研究者インタビュー】西薗教授に聞く①

2020.8.6

【研究者の眼】西薗秀嗣教授インタビュー①

参画研究者の知見をご紹介する企画「研究者の眼」

今回はフェルク研究者の中でも永年にわたる幅広い研究領域をもち、活き活きとしたお人柄がひときわ魅力的な西薗秀嗣教授(九州産業大学人間科学部スポーツ健康科学科)にお話をうかがいました。生理学・バイオメカニクス・トレーニング科学・臨床心理学…幅広い研究領域で活躍されて来た西薗教授が、なぜeスポーツ研究に取り組まれるに至ったのでしょうか?

eスポーツに関わる人々に,ぜひ知って欲しい知的好奇心満載のインタビュー、3部作でお伝え致します。文責:FeRC事務局


“人間の仕組みを知る”研究

事務局:西薗教授、本日はよろしくお願い致します。またFeRCへのご参画、ありがとうございます。さっそくですが教授の専門領域について、ご紹介頂けますでしょうか。

西薗:こちらこそ宜しくお願いします。

私の専門領域は、生理学」「バイオメカニクス」「トレーニング科学です。資格としては公認スポーツカウンセラー、県スクールカウンセラー(鹿児島県)もやりまして、要するに…何でもやっているんですよね(笑)

スクールカウンセラーは「臨床心理学」になりますね。これは私の第二専攻で「臨床心理学」を十数年、心理臨床学会やスポーツ心理学会などで、よく学ぶ機会を得ました。

写真)九州産業大学西薗教授研究室にて近影

ですので、「生理学」「心理学」「物理学」※骨格模型を指しながら 事務局注:バイオメカニクスを指す?)この3つを軸にしてまいりました。今流でいうと、ヒューマンサイエンスかな。人間の運動を生理学的に言うと、視覚その他から情報を得る(入力)⇒脳など中枢神経で処理され(情報処理)⇒手足などに伝達され動く(出力)わけです。人間の仕組みを知ろうとして幅広く探求してきたので、一言では難しいかな(笑)

事務局:西薗教授ご自身が示された「ぞんさんの仕事マップ」拝見しました。バイオメカニクスの力学的なご研究というイメージを勝手に持っていたのですが、入力情報処理出力。人間の仕組みを研究していくうちに必然的に広大になっていくわけですね。

図)西薗教授提供

西薗:力学的というと、確かにそういう研究は独自に多数やりましたね。鹿屋体育大学で博士号を輩出するなかで、整形外科医・理学療法士らとの著書もあります。動作解析、筋の断裂とか、猫が脚を蹴り上げた時の力の計測とかね。力というものを実際計測するのはバイオメカニクスの我々くらいですね。バイオメカニクスだけでなく生理学も専門だから、“人間全体の仕組みの理解”ですね。脳の血流量を測ったり、工学部と一緒に人間歩行ロボットを作ったり。その流れで、eスポーツに出会ったんですよね。

パラアスリートに見た脳の驚異

西薗:最近九産大に来て、パラアスリートの研究をする機会を得ましてね。脳の機能をもう一度分析するチャンスがありました。

画像)「超人たちのパラリンピック」                                                   (NHK BS1 2017.10.28放映)

そこで人間の脳は「いろんな刺激を受けて変わっていくんだ」という事にあらためて驚かされました。いままでは中枢神経系は変わらないというのが定説だったのですが、どんどん変わっていくという事がわかるようになりました。ファンクショナルMRIなど脳機能を生体でそのまま観察できる機器の登場が大きいですね。昔は頭蓋骨を開けて直接脳に刺激を与えて反応みたりしていましたからね(笑)脳の機能分化はかなり昔、外科的に分かったことです。

しかし、パラリンピックアスリートのマット・スタッツマン氏を観察すると、手を動かす部分の脳が、彼は足を動かす部分になっている。これは脳の可塑性の豊かさを示す驚くべき事例でした。

編集注)マット・スタッツマン:アメリカ人アーチェリー選手。1982年両腕の無い状態で生まれ、足を腕の代わりになるよう訓練。2012年パラリンピック銀メダリスト。

画像)脳、通常手を動かす領域でマット氏は足を動かしている

マット氏は手がないから、足でボルトを回したり箸を操作したり何でもやってしまうし、それを育む環境がアメリカにはある。運転免許も州によっては取得できるので、彼は免許取得の上、足で運転しています。日本では免許取得不可能です。そのあたり、アメリカのフレキシビリティには感銘しましたね。

人間拡張技術

事務局:バイオメカニクスや知覚認知心理学など、もともと違う研究領域を統合した応用展開が進んでいるとうかがいました。

西薗:『人間拡張技術』のことね。人間の持っている能力は年齢などでどんどん変化するものですが、それを補助するものが「人間拡張技術」です。例えば分かりやすいのがメガネ。人の視力を補助する技術ですよね。自動車、望遠鏡顕微鏡、靴、文具…気が付けば身の回りの技術やモノは全部『人間拡張』なんです。ただ最近は、AI・情報技術・ロボット工学などを融合させて、人間の可能性を従来になく飛躍的に向上させようという研究が盛んです。

例えば遠隔操作で手術できる機器を想像すると、患者がアフリカにいても日本から手術できる。時間と距離というものを大きく克服する人間拡張技術ですよね。

さて、eスポーツですが、eスポーツはもはや人間の拡張機能として新しい自己創出のシステムとして動き出していると思っています。私がeスポーツ研究でやりたい事はですね…続

事務局:“eスポーツ”のワードがここで!人間の仕組み探求のお話しからたどり着く “eスポーツ”、関係する方々にもぜひお読み頂きたい、何とも鮮烈なインタビューとなりました!

西薗教授にとってのeスポーツ研究とは?何を目指されているのか?!さらに驚きのお話しの続きは、次回!

続きの②はこちら


【西薗秀嗣】にしぞのひでつぐ 九州産業大学人間科学部スポーツ健康科学科 教授

1950年(昭和25年)大阪生まれ,1964年東京オリンピックをみて現在の道へ。1979年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了,教育学博士。北海道大学教育学部講師,鹿屋体育大学助教授,カルフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)生理学部客員教授。鹿屋体育大学ではスポーツトレーニング教育研究センター教授,スポーツ生命科学系教授など歴任,2016年名誉教授。同大退官後,九州産業大学にて現職。九州大学体育連合理事長(2019年~)「体育・スポーツ教育研究」編集委員長 (2019年~)鹿児島県スクールカウンセラー(2004年~2015年)「超人たちのパラリンピック」企画/監修/出演(NHK BS1 2017.10.28放映)趣味は絵画(油絵,アクリル画)フォークソング,古代史,読書,サッカー、ウイニングイレブンなど多彩。

 

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