豊前市高齢者eスポーツ第二次研究スタート

2021.12.5

豊前市における高齢者eスポーツ生きがい研究事業の第二次研究が2021年11月スタートしました。

この研究は、福岡県豊前市の高齢者を対象としeスポーツのいきがい認知症予防などの調査研究を行うもので、九州産業大学/九州工業大学を中心とした研究チームが第二次研究を2021年11月スタートさせました。

“太鼓の達人”でリサーチ

第二次研究ではeスポーツ種目に太鼓の達人が採用されました。

2021年11月から豊前市内公民館にお集まりの被検者にご協力いただき、脳情報工学の専門家による脳波測定をはじめ、認知機能テストなどを行います。一定期間継続的にeスポーツを楽しんでいただき、これらの変化をリサーチするします。

豊前市公民館で実施
脳情報工学専門家による脳波測定
太鼓の達人にチャレンジ!
レクチャーしながら一緒に楽しむシーンも
認知機能テストの模様

太鼓の達人は従来のゲームコントローラーに不慣れな方でも馴染みやすく、ゲームとして親しみやすいタイトルですね。

会場では音楽に合わせ楽しそうに取り組んでくださる被検者から笑顔が溢れていました。わずかな時間ですぐにゲームにも慣れていただき、「これから楽しみ!」「孫と一緒にやれるように頑張りたい」などとても嬉しいお声も上がり、eスポーツによる生きがいや社会性の向上を早くも感じさせる素敵な雰囲気でした。

笑顔が溢れるシーンが広がる
FeRCは高齢者eスポーツ研究を継続していきます

eスポーツによる健康寿命延伸や地域活性化はいま多くの自治体が注目し、取り組みが始まっている地域も増えています。

FeRCは2020年10月福岡県豊前市【eスポーツいきがい研究事業に関する協定】を締結。

eスポーツの秘める健康寿命延伸効果に対する研究を進めていきます。

豊前市協定書調印式(2020年)
  • 「豊前市 FeRC eスポーツいきがい研究事業に関する協定書」締結についてはこちら
  • 豊前市一次研究実地レポート ①はこちら ②はこちら 
  • 豊前市生きがい研究事業 一次研究報告公開(抜粋)は こちら
九州産業大学/九州工業大学/BASラボなどで構成される研究チーム
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豊前市研究が日本スポーツ産業学会第30回大会で発表されました

2021.7.13

豊前市における高齢者eスポーツ研究が、日本スポーツ産業学会第30回大会で発表されました。

日本スポーツ産業学会第30回大会(2021年7月10日(土)~11日(日)

【一般研究発表】

 『eスポーツの実施が高齢者の認知機能及び幸福感に及ぼす影響 *』
(発表者)斉藤嘉子 (九州工業大学大学院 生命体工学研究科 ))

** 共同研究者: 夏目季代久 (九州工業大学 )*** 神崎保孝 福岡県教育委員会 東京大学大学院 医学系研究科 ))**** 堤喜彬 (九州工業大学大学院 生命体工学研究科 ))***** 磯貝浩久 (九州産業大学 )******

発表者の斉藤嘉子先生は九州工業大学大学院 生命体工学研究科博士号課程の研究者です。FeRC事務局も兼任し、一般社団法人行動評価システム研究所主席研究員としても活躍されています。

斉藤嘉子先生コメント

 グランツーリスモぷよぷよは私自身プレイしてみて難しいと感じたのですが、今回実験参加くださった高齢者の皆様は期間中楽しんでしっかりプレイされていました。これには驚くと同時に、eスポーツの大きな可能性を感じる事にもなりました。
 実験現場で丁寧に使い方などをガイドしてくださったスポーツクラブスタッフ皆様にもあらためて感謝申し上げます。
 新しいことにチャレンジすることは、歳とともに億劫になっていくものですが、若者が教えることによって世代間交流が深まり、高齢者の生きがい幸福感認知機能の向上などに繋がっていくのではないかと期待しています。

発表された抄録はこちらのページで公開しています。リリースページ⇒調査レポート


【豊前市における2020年高齢者eスポーツ研究関連ページ一覧】

豊前市と【eスポーツいきがい研究事業に関する協定】を締結

九州工業大学・九州産業大学を中心とした研究チーム10月6日~調査開始

豊前市高齢者研究 実地リポート①

豊前市高齢者研究 実地リポート②

2020年度【豊前市研究事業】報告会

【公開】2020年度豊前市研究事業報告資料(抜粋)

 

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2020年度【豊前市研究事業】報告会

2021.3.13

2021年3月10日豊前市役所にて後藤市長はじめ出席のもと2020年度eスポーツ調査研究報告会を行い、報告書を豊前市に提出しました。

(左から)FeRC研究者溝上雅彦氏、FeRC夏目季代久教授、後藤元秀市長、FeRC作花浩聡会長
豊前市・FeRCで締結したeスポーツ研究事業協定に基づき、実施した高齢者に対するeスポーツ調査研究第一弾の研究結果報告をおこなったものです。
※豊前市との事業協定についてはこちら
※第一弾研究の模様はこちら①  
 
◇後藤元秀市長
 豊前市がさきがけとなってこのような研究に協力できたことはたいへん喜ばしい。各自治体は高齢者の健康寿命延伸は喫緊の課題として取り組んでいるところだが、eスポーツもまた明るいこれからを切り開くテーマとして広く注目されている。あらためて研究者各位に御礼申し上げたい。
※後藤市長eスポーツ対戦会の模様はこちら
 
◇研究統括/夏目季代久教授(九州工業大学)詳細説明
 
【結果概要】
幸福感がeスポーツによって高められる可能性、実行/遂行機能や注意機能の改善される可能性、短期(作動)記憶処理の改善される可能性、配分性注意、認知的柔軟性の低下が抑制される可能性が示唆され、身体機能が部分的に改善された。
※より発展的な調査研究の必要性が示唆され、今後の継続的な実施が期待される。
 
◇作花浩聡会長
「eスポーツ研究データが世界でも少ないなか、高齢者の健康増進に対し大いに期待の持てる可能性が示唆されたと考える。豊前市モデルとして今後も自治体や地元企業などの更なる協力をいただきつつ、今回判明した課題を踏まえながら、引き続き規模を大きくした第二弾・第三弾調査研究を行っていきたい」

 

後藤元秀市長に報告書を手渡す作花会長
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