eスポーツ研究 ポスター発表(第9回小児診療多職種研究会)

2023.3.14

第9回日本小児診療多職種研究会にて、FeRC会員によりeスポーツ研究のポスター発表を行いました。

第9回日本小児診療多職種研究会 2023.2.11~12 於 大阪公立大学杉本キャンパス

【臨床Gamificationによる知的および認知諸機能への開発的効果】

 

≪筆頭著者≫

神崎 保孝

(臨床心理士,東京大学大学院医学系研究科,福岡県教育委員会,福岡eスポーツリサーチコンソーシアム

≪共同著者≫

鈴木 達朗  (一般社団法人みるみるプロジェクト,福岡eスポーツリサーチコンソーシアム

平良 美津子 (視能訓練士,一般社団法人みるみるプロジェクト)

松井 崇  (筑波大学体育系,福岡eスポーツリサーチコンソーシアム)

磯貝 浩久 (九州産業大学人間科学部)

まさに”多職種”

日本小児診療多職種研究会は名称のとおり、小児の診療に関わる多職種の方々が集う研究会です。

(リンク)日本小児多職種研究会

対象としているテーマは多岐にわたり、重度障害児のケアをはじめ吃音,難聴,弱視などの早期発見や治療,発達障害療育,小中高の不登校問題など、こどもの健やかな発達や成長に関するもののほとんどがテーマとして取り上げられているようです。

参加されている方は小児科医,皮膚科医,耳鼻咽喉科医,歯科医など医師だけでなく、理学療法士/作業療法士/言語聴覚士/視能訓練士など各医療専門職、発達支援関連事業者、さらには学校教員や教育委員会、保護者などまさに多職種です。

このたびはじめてこの研究会にてポスター発表する機会をいただきました。

臨床Gamification

発表は鈴木事務局長が代読

Gamification とはゲームの有する特長を他分野に応用する手法であり,臨床的な活用も報告されています。
筆頭著者の神崎保孝先生は臨床心理士としてGamificationの視点からも積極的に研究に取り組まれており、九州工業大学大学院や九州産業大学との共同研究などにおいて,e スポーツが自動車運転に係る認知機能の改善や低下抑制,社交不安の臨床症状や重症度の軽快などに寄与する展望を報告しています。

(関連記事)豊前市研究が日本スポーツ産業学会第30回大会で発表されました 2021.7.13

今回ポスター発表した研究結果では、小児を含む若年者において知的および認知諸機能に関しeスポーツ活動による開発的効果が示唆されました。

今後の知的ならびに発達障害児臨床におけるGamificationの活用が期待されます。

臨床心理士 神崎保孝先生

〇〇× eスポーツ

eスポーツは教育,医療,地域創生など社会課題となるワードと掛け合わせる〇〇×eスポーツの相乗効果が期待されています。

これまでゲームに親しんでこられなかった世代/カテゴリにも浸透するeスポーツの可能性の豊かさを感じますね!

本研究会では中学校教員の先生による講演もあり、中学校でeスポーツ大会を開催し、体育祭/文化祭と並ぶ生徒活躍の場としているとの実例紹介もありたいへん興味深く拝聴しました。(山本昌平先生、大阪市立新巽中学校)

(参考外部記事)eスポーツも導入、独自改革した新巽中が実感「非認知能力と学力の関係」ゲームは悪か?生徒が問うプロジェクト型学習

 

 

 

 

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【イベントレポート】in北九州eスポーツサイエンス体験会

2022.8.30

2022年8月27日(土)北九州市スペースラボアネックスにおいて【eスポーツサイエンス体験会】無事開催されました、詳細レポートです※文責:FeRC事務局

全国的にも珍しい「eスポーツサイエンス」イベント第2弾

eスポーツ×科学、×医療、×教育、×〇〇…

eスポーツをきっかけに関連する様々な分野に触れ体験するeスポーツサイエンスイベントは、8月5日福岡市で開催された【ファミリeフェス】 に引き続き第2弾の開催となりました。共催の関係者皆さま、FeRC参画会員が集い、盛況でした。

【主催】eスポーツサイエンス体験会実行委員会

【共催】福岡eスポーツリサーチコンソーシアム北九州市立ユースステーション特定非営利活動法人里山を考える会

シアタールームで開催趣旨やeスポーツサイエンスとは?について説明後、いよいよイベントスタート!来場は事前予約済みの小学生~中学生とその保護者、親子で笑顔の参加となりました。

数々のゲームタイトルでまずは楽しもう!

グランツーリスモで日本一を目指すeモータースポーツ福岡の選手による走行指導をはじめ、新旧織り交ぜた様々なゲームタイトルを準備。思い思いのタイトルで子どもたちに楽しんでもらいました。

保護者に懐かしいレトロゲームも

サイエンスコーナーで体験を

eスポーツサイエンス体験会は文字通り関連する「サイエンス」を体験し学ぶ機会。最新の脳科学トレーニングNeuroTracker体験、視能訓練士&メガネ専門店による視力検査体験、鍼灸師によるボディケアコーナー、眼と脳を鍛えるスポーツビジョンメガネ「ビジョナップ」体験コーナーなど、いずれも盛況でした。ナニコレ?初めて見た!と各展示ブースとも担当専門家と親子の会話で盛り上がりました。

NeuroTrackerで集中力!
BASラボ主席研究員斉藤先生が立ち合い

両眼視機能の専門家視能訓練士による視力検査体験
視能訓練士監修のもとメガネ専門店も協力
見え方チェックの大切さを実感しよう!

鍼灸師杉本晃一先生によるボディケア体験コーナー
鍼を知ろう!
お灸にもあれこれ

スポーツアスリートが愛用、eスポーツ界にも広がるビジョナップ
「見る」「認識する」を不思議体験

専門家によるセミナーも

視能訓練士潮井川修一先生(福岡国際医療福祉大学)による眼の健康セミナー、臨床心理士神崎保孝先生(東京大学大学院)によるゲームとの付き合い方など、教育セミナーセッションもeスポーツサイエンス体験会の大きな特徴のひとつ。保護者も真剣に聞き入っていました。

眼の健康について講演する潮井川修一先生
eスポーツに精通する臨床心理士神崎先生の講演はいつも大きな反響

eスポーツの科学

eスポーツサイエンスイベントは、2021年12月に刊行されたFeRC初監修本【eスポーツの科学】に基づく全国でも珍しいイベントとして特徴づけられています。各専門家による関連サイエンスを楽しく学び、あるいは気づきを得てもらうイベントです。今後も、FeRCでは子どもたちをはじめ様々な世代に世界の広さを感じてもらうサイエンスイベントをご提供していきます。

FeRC初監修本【eスポーツの科学】
FeRC作花浩聡会長と運営小田委員
各専門家が集まる全国でも珍しいイベント

(関連記事) イベントレポート【ファミリeフェス】

(関連記事) eスポーツとゲームの健全かつ健康的な活用①臨床心理士・神崎保孝先生

(関連記事) eスポーツとゲームの健全かつ健康的な活用②臨床心理士・神崎保孝先生

(関連記事) eスポーツとゲームの健全かつ健康的な活用③臨床心理士・神崎保孝先生

 

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【eスポーツの科学】12月27日発売!

2021.12.7

FeRC初監修のeスポーツ本

FeRCに参画する多彩な研究者/専門家/企業により執筆された【eスポーツの科学】ベースボールマガジン社から12月27日発売されます!

  • タイトル 『eスポーツの科学』
  • 編著 磯貝浩久・西薗秀嗣
  • 監修 FeRC(福岡eスポーツリサーチコンソーシアム)
  • 発行所 株式会社ベースボール・マガジン社

上達を引き出す科学の原則を解説! 新たなる価値を社会科学で見出す!

(編著者メッセージ)本書は、eスポーツのプラス面とマイナス面に向き合いながら、eスポーツの健全な発展とプレイヤーの健全な育成を願って書かれました。eスポーツの科学的エビデンスを理解してもらうことを目指しています。そのような思いをこめて「eスポーツの科学」というタイトルをつけました。

執筆者はFeRCのメンバーです。FeRCはeスポーツの発展と選手の健全育成に関する科学的な研究を行う産学官連携の団体で、そこに所属するメンバーの専門性を活かして執筆しました。

本書が、eスポーツの上達、教育、健康、コミュニティなどに関心ある人々のお役に立てれば、望外の喜びです。

【目次】
PART1 プロゲーマーとコーチが語るeスポーツの魅力
PART2 eスポーツの上達とプレイヤーの健康を科学する
PART3 eスポーツ研究と今後の課題~教育的価値について考える
PART4 広がりゆくeスポーツの世界

【著者一覧】

塩川実都/伊藤僚洋/古門良亮/平良美津子/潮井川修一/夏目季代久/山根信二/神崎保孝/森田泰暢/中島賢一/堀尾恵一

【コラム執筆】

FeRC事務局、株式会社ニデック、一般社団法人行動評価システム研究所、株式会社ビジョナップ、株式会社ブラテック、一般社団法人みるみるプロジェクト、株式会社D-STAR、ニワカソフト株式会社、株式会社ジャムコン、株式会社アルファオメガ、リーフラス株式会社

予約/ご購入はAmazonで⇒こちら

巻頭対談取材の模様は過去記事こちら

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豊前市研究が日本スポーツ産業学会第30回大会で発表されました

2021.7.13

豊前市における高齢者eスポーツ研究が、日本スポーツ産業学会第30回大会で発表されました。

日本スポーツ産業学会第30回大会(2021年7月10日(土)~11日(日)

【一般研究発表】

 『eスポーツの実施が高齢者の認知機能及び幸福感に及ぼす影響 *』
(発表者)斉藤嘉子 (九州工業大学大学院 生命体工学研究科 ))

** 共同研究者: 夏目季代久 (九州工業大学 )*** 神崎保孝 福岡県教育委員会 東京大学大学院 医学系研究科 ))**** 堤喜彬 (九州工業大学大学院 生命体工学研究科 ))***** 磯貝浩久 (九州産業大学 )******

発表者の斉藤嘉子先生は九州工業大学大学院 生命体工学研究科博士号課程の研究者です。FeRC事務局も兼任し、一般社団法人行動評価システム研究所主席研究員としても活躍されています。

斉藤嘉子先生コメント

 グランツーリスモぷよぷよは私自身プレイしてみて難しいと感じたのですが、今回実験参加くださった高齢者の皆様は期間中楽しんでしっかりプレイされていました。これには驚くと同時に、eスポーツの大きな可能性を感じる事にもなりました。
 実験現場で丁寧に使い方などをガイドしてくださったスポーツクラブスタッフ皆様にもあらためて感謝申し上げます。
 新しいことにチャレンジすることは、歳とともに億劫になっていくものですが、若者が教えることによって世代間交流が深まり、高齢者の生きがい幸福感認知機能の向上などに繋がっていくのではないかと期待しています。

発表された抄録はこちらのページで公開しています。リリースページ⇒調査レポート


【豊前市における2020年高齢者eスポーツ研究関連ページ一覧】

豊前市と【eスポーツいきがい研究事業に関する協定】を締結

九州工業大学・九州産業大学を中心とした研究チーム10月6日~調査開始

豊前市高齢者研究 実地リポート①

豊前市高齢者研究 実地リポート②

2020年度【豊前市研究事業】報告会

【公開】2020年度豊前市研究事業報告資料(抜粋)

 

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プレスリリースストーリーズに神崎保孝先生掲載

2020.10.6

プレスリリースストーリーズに神崎保孝先生インタビューが掲載されました。

神崎保孝先生(臨床心理士/ニワカゲームスアドバイザー/FeRCリサーチ部会委員) 記事はこちらから

神崎保孝先生は日本初の心理学・eスポーツ二刀流の臨床心理士としてFeRCでもご活躍頂いています

【神崎保孝】ニワカゲームスeモータースポーツチーム メンタルアドバイザー 

臨床心理士指定大学院修士課程~博士課程を経て臨床心理士登録。 教育庁教職員メンタルヘルスカウンセラー・研修講師、教育委員会SCスーパーバイザー、精神保健福祉センター自殺対策・自死遺族ケアカウンセラー、急性期・回復期総合病院アドバイザー・カウンセリング専門外来、商工会議所アドバイザー、民事訴訟事件裁判鑑定人、政策研究ネットワーク委員などを歴任のほか、私立学校教職員・保護者の年次全国会議における記念講演者、近県の医療機関が参集する専門研修の特別講師などを務め、WHOのプロジェクト、熊本地震の災害派遣、殺人事件・人身死亡事故・自死・いじめケースの心のケアなどにも参加協力。

国内のeスポーツ業界初、心理学の臨床家として顧問契約を締結したeモータースポーツチーム「ニワカゲームス」は、茨城国体で銀メダルを獲得するなど日本トップレベル。 福岡eスポーツリサーチコンソーシアムリサーチ部会委員。

【連絡先:inquiry_kanzaki@yahoo.co.jp】

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