【イベントレポート】ファミリeフェス

2022.8.7

2022年8月5日 FeRC初の福岡市内イベント【ファミリeフェス】無事開催されました、詳細レポートです※文責:FeRC事務局

全国的にも珍しい「eスポーツサイエンス」イベント

eスポーツ×科学、×医療、×教育、×〇〇…

eスポーツをきっかけに関連する様々な分野に触れ体験する【ファミリeフェス】

FeRC参画会員や協力協賛団体の方々が集い、盛況でした。

MC中条花菜さん

MCは中条花菜さん(Qun☆RiniU(きゅんきゅんりにゅー)) あらゆるトークセッションにも完璧な対応で楽しくイベントを盛り上げてくださりその進行ぶりに大きな反響が☆才能あふれる中条さんに感謝です!

主催者挨拶 磯貝浩久理事長(FeRC)
中島賢一会長(福岡eスポーツ協会)

オープニングにはFeRC特別顧問で福岡eスポーツ協会の中島賢一会長もかけつけてくださいました。

「eスポーツ文化の普及発展を担う福岡eスポーツ協会(FeA)とeスポーツ研究を担うFeRC

この二つの団体が存在し強い協力関係にあるのは全国でも福岡しかない。

本日科学的なアプローチからeスポーツを盛り上げるイベントが行われることにたいへん意味がある。

二つの団体が両輪となってここ福岡からeスポーツシーンを盛り上げていきたい」

まずは楽しもう!

ゲーミングPCによるeスポーツ初挑戦コーナー
こどもたちに大人気の太鼓の達人!
学生スタッフのサポートでサッカーゲームに挑戦
全世代に大人気のグランツーリスモコーナー

eスポーツといっても様々なデバイス・タイトルが。保護者がイメージするプレイステーションやスイッチだけでなくハンドコントローラーによるグランツーリスモ、ゲーミングPCなど子どもたちが初めて見る環境も。(グランツーリスモコーナー監修:eモータースポーツ福岡

ドローン体験コーナー
大変な人気で充電が間に合わない!

ミニドローンの操作体験もたいへんな人気コーナーに。ドローンはますます発展する分野でもあり実学的な要素も強いことから親子で夢中になるシーンも。人気すぎて充電が間に合わない!(監修:佐藤雄一CDO)

eスポーツの科学に触れる体験コーナー

FeRCらしいイベント要素のひとつが「eスポーツサイエンス体験コーナー」。各専門家監修によるコーナーも多くの方に体験いただきました。

脳科学認知機能トレーニングNeuroTracker体験

マンチェスターユナイテッドはじめ世界のトップスポーツチームが採用する認知機能トレーニングNeuroTracker体験。(監修:一般社団法人行動評価システム研究所)近年ではeスポーツチームもスキル強化に採用しはじめており科学的アプローチによる能力向上の取り組みが行われています。西日本工業大学eスポーツ同好会の学生さんたちによるサポートでこどもたちも初挑戦!

鍼灸師によるボディセルフケアと鍼灸体験

リアルスポーツ選手同様、eスポーツプレーヤーにも肩こりや背中腰の痛みなど身体の不調が気になるケースが多く存在します。多くのスポーツアスリートのボディケアを担当している鍼灸師によるボディセルフケア鍼灸体験も盛況でした。鍼は痛い⁉お灸は熱い⁉という先入観を覆す体験がとても喜ばれました。(監修:九州医療専門学校鍼灸師杉本晃一先生)

両眼立体視検査を体験中

eスポーツで最も気になるという声が多い「眼の健康」。視機能の専門家=視能訓練士による視力検査体験コーナーは特に小学生のお子様を持つ保護者から高い関心を集めました。「年に1回は眼科で眼のコンディションチェックを」という呼びかけに熱心に耳を傾けていただきました。(監修:福岡国際医療福祉大学潮井川修一先生(視能訓練士)/ 大原ちか眼科金子清紀先生(視能訓練士)/一般社団法人みるみるプロジェクト平良美津子先生(視能訓練士)

目と脳を鍛えるビジョントレーニングメガネ ビジョナップ体験コーナーも!ビジョナップは脳を活性化し眼筋を鍛え、動体視力・周辺視・深視力などスポーツビジョンを高め、運動神経、反射神経、パフォーマンスを向上する世界初のビジョントレーニング機器として日本プロ野球界はじめ世界のアスリートが活用しています。eスポーツアスリートにも注目されつつあり、効率的なスキル向上を図る選手の採用が広がっています。(監修:株式会社ビジョナップ

いまやリアルスポーツeスポーツ問わず、アスリートのメンタルチェックの重要性が知られています。eスポーツにおけるメンタルを知ろう!ということで心理検査体験コーナーも設置。自分でできる心理検査体験、好評でした!(監修/神崎保孝先生(東京大学/臨床心理士))

専門家同士/学生さん同士の交流も

当イベントでは多数の専門学校生/大学生が運営スタッフとして参画してくださいました。ふだんあまり交流のない学生同士の交流により、それぞれ視野の広がる経験をしていただけたようです。またFeRCは多彩な領域の専門家が集まっていることが大きな特色となっており、専門領域を超えた交流であらたなイノベーションを生む期待が高まります。

鍼灸体験する西日本工業大学/福岡国際医療福祉大学の学生さん
現役視能訓練士と学生との交流
西日本工業大学eスポーツ同好会学生の皆さん

eスポーツチーム紹介!

福岡で実際に活躍するeスポーツチームの紹介セッション!

チーム① eモータースポーツ福岡 https://www.e-motorsports-fukuoka.jp/

今年もJeGTに挑戦 グランツーリスモで世界を目指す
右から)太田代表/荒木監督/堤口選手

ニワカゲームスのレーシングチームとして活動してきた「ニワカレーシング」が2022年6月「eM福岡」として体制変更。「AUTOBACS JEGT GRAND PRIX」2022シリーズにも引き続き参戦しグランツーリスモシーンをリードします!

チーム②西日本工業大学eスポーツ同好会

県内の大学で最大規模の所属学生数を誇る西日本工業大学eスポーツ同好会が登場!「League of Legends」、「APEX Legends」、「VALORANT」の3つをメインに活動、「League U」公式大会に参加。「工学×デザイン」、「福祉活動」、「地域イベントの参加」にも取り組み、チャレキッズ(障がい児向けの職業体験イベント)にへの参加など学内外において活発な活動を展開しています。

チーム③戦国ゲーミング Sengoku Gaming

もはや説明不要なほど有名な戦国ゲーミングの株式会社戦国西田圭代表取締役が登場!九州で愛され世界で活躍するeスポーツチームとしての心意気、eスポーツにかける想いについてお話しいただきました。

まさにサイエンス!専門家トークセッション

当イベント最大の「FeRCらしさ」は各専門家によるトークセッションでした!初の著書【eスポーツの科学】執筆陣を中心に、様々な領域の専門家が次々と登壇。eスポーツを巡る研究/知見/考察/展望をサイエンスに基づいてわかりやすくトークしました。

なお各トークセッションは全編、動画公開予定です。

脳科学×eスポーツ 夏目季代久教授/斉藤嘉子先生
豊前市高齢者研究について紹介する斉藤嘉子先生
リアルスポーツとの共通項 井上氏/土井氏

ボディケアとツボについて講演する鍼灸師杉本晃一先生
シルバーeスポーツを紹介する作業療法士大川照明先生
リモート出演の作業療法士植田友貴先生
ゲームとの付き合い方 神崎保孝先生/柴田真理子氏
専門学生に聞こう!eスポーツをお仕事に!TECH.C福岡の皆さん
学生さんの積極的で視野の広いトークに大盛り上がり
eスポーツ選手の能力をひもとく 古門良亮先生/伊藤僚洋先生
全セッション中、最もガチでコアなトークに古門先生も大興奮

eスポーツサイエンスを福岡から

FeRCは「クロスeスポーツ」を掲げています。×医療、×教育、×就職、×科学…eスポーツとのクロスでより輝く世界観。皆さんに体験してもらえるイベントを、FeRCでは今後も展開してまいります。視察いただきました各自治体の皆さま、協賛いただきました各団体様、運営参画いただいた会員各位はじめ各方面の皆さまに心より御礼申し上げます。

▷FeRC×SDGsこちら https://www.ferc.jp/news/sdgs1225/

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ライブ配信!ファミリeフェス

2022.8.5

ライブ配信されます! 8月5日 ファミリeフェス

トークセッションの模様がライブ配信されます。

下記YouTubeにてご視聴いただけます。ご来場できない方も是非ご視聴ください!

https://www.youtube.com/watch?v=HmbaoSwxVSc

8月4日プレイベントの模様

イベント詳細ページ https://family-efes.com/

開催告知記事 https://www.ferc.jp/event/fam-20220802/

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いよいよ開催目前!ファミリeフェス

2022.8.2

ファミリeフェス 8月5日(金)開催

FeRC初の福岡市開催イベント【ファミリeフェス】いよいよ5日開催します!

▷イベントUR https://family-efes.com/

▷開催日時 2022年8月4日(木)16:00~18:00 事前招待客、各メディア向けイベント
8月5日(金)11:30~18:00 一般開放

▷会場 esports Challenger’s Park(チャレンジャーズパーク)

    福岡市中央区渡辺通4-9-25天神ロフトビル8F  MAP

▷参加費用 無料

▷主催:Kyushu Famil ‘e’ sports Fes実行委員会(作花浩聡会長)
 共催福岡eスポーツリサーチコンソーシアム( FeRC)日本コンベンションサービス株式会社

▷メインスポンサー QTnet  

▷協賛 株式会社しのざき不動産

    フジアート株式会社 / 大原ちか眼科 / ロート製薬株式会社 / msi(エムエスアイコンピュータージャパン株式会社)

    メガネのヨネザワ / クリア電子株式会社   / 株式会社トーヨーフィジカル 

▷後援 豊前市、福岡市、西日本新聞社、TNCテレビ西日本、FBS福岡放送、RKB毎日放送、九州朝日放送、福岡天神医療リハビリ専門学校、西日本工業大学、福岡国際医療福祉大学、九州医療専門学校、九州産業大学、福岡デザイン&テクノロジー専門学校

テーマ-eスポーツによる持続可能な未来社会-

参加は事前登録制!

当日のご来場参加は事前登録制です。下記urlから必ず参加登録をお願いします。

https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/027jfga5qkg21.html

福岡発のeスポーツサイエンスイベント

日本におけるeスポーツの健全な普及促進に向けて、ちいさなお子さまとそのご両親、高校生をはじめとした学生たちなどのeスポーツにアクティブな層や、さらにはお年寄りまで。
幅広い年齢層の方が家族で楽しみながら正しいeスポーツの知識を学び、体験して身につけるだけではなく、eスポーツを通じた交流人口の拡大による地域の活性化およびQOLの向上につながるイベントとすることを目的としています。
また、本事業はesports ×SDGsプロジェクトとして、esports ×医療、esports ×教育、esports ×地域の3つの分野との連携にも重きを置く福岡発のeスポーツサイエンスイベントです!
 
どなたでもご自由に参加いただけます!
実施時間内であれば、お好きな時にご来場可能です!
皆様のご来場をお待ちしております!
【パフォーマンス向上】世界のトップアスリートやeスポーツプレーヤーがトレーニングに採用するニューロトラッカー体験も!
自治体も注目する、eスポーツと脳科学の関係とは?トークセッションで楽しく学べます
(トークセッション)作業療法士が取り組むeスポーツとバリアフリー
眼のコンディションを分析せよ!視能訓練士とメガネ専門店による視力検査体験コーナー
鍼灸師が解説する ボディセルフケアと鍼灸コーナー

上記はイベントの一部です

詳細はイベントページをご参照ください 【ファミリeフェス】 https://family-efes.com/

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FM福岡 【Have Fan!!e-sports】夏目季代久教授出演

2020.11.24
FM福岡 【Have Fan!!e-sports】に FeRC参画研究者 夏目季代久教授が出演
 
夏目季代久教授 ※九州工業大学大学院 生命体工学研究科人間知能システム工学専攻
 
 夏目教授はFeRCリサーチ部会委員として豊前市リサーチリーダーなど積極的にeスポーツ研究に取り組まれていらっしゃる、脳情報工学の専門家です。
FM福岡は福岡に根ざす局として、e-sportsに携わる人々とのトークを通じて積極的にe-sportsのサポート&発信をしています。
11月19日(木)25:00~放送分
番組ブログより、収録時の様子

FeRC6人目の出演となりました!

◇カビにも好き嫌いが?! ◇脳にリズムが!? ◇ぶれいんいんたーふぇいす!? ◇ゲームによる脳の活性化とは!?

eスポーツ×脳科学の面白さが伝わるお話、ラジオクラウド(アプリ)で聴けます、お時間ある方はぜひお聴きくださいませ。

豊前市研究記者会見時の夏目教授


FM福岡 【Have Fan!!e-sports】は将来eスポーツで活躍する未来人の育成を目指して、関わる人々が毎週様々に出演しています。
(これまでの主な出演者)
中島賢一さん(福岡eスポーツ協会会長)☆古賀聡さん(ニワカソフト株式会社代表取締役)☆作花浩聡会長(大原学園福岡校eスポーツ部顧問)☆磯貝浩久理事長(九州産業大学)☆西薗秀嗣教授(九州産業大学)☆谷川剛士先生(TECH.C福岡)☆伊藤僚洋先生(FPSゲーミングコーチ)☆大原学園eスポーツ部の皆さん☆神崎保孝先生(臨床心理士)☆ニワカゲームス古川選手、荒木選手、龍選手 ☆古門良亮先生(西日本工業大学)その他多数
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【研究者インタビュー】西薗教授に聞く③

2020.8.10

【研究者の眼】西薗秀嗣教授インタビュー③

参画研究者の知見をご紹介する企画「研究者の眼」

西薗秀嗣教授(九州産業大学人間科学部スポーツ健康科学科)インタビュー最終回!生理学・バイオメカニクス・トレーニング科学・臨床心理学…幅広い研究領域で活躍されて来た西薗教授に、活き活きとeスポーツ研究へのお考えをお話し頂きました。

eスポーツを愛する人々に,ぜひ知って欲しい知的好奇心満載のインタビュー3部作ー③、最終回です。文責:FeRC事務局

前回記事①はこちら 記事②はこちら


(前回の続きから…)

脳の働き、判断メカニズムを調べたい

西薗:eスポーツ研究では、脳の働き、判断メカニズムの研究に取り組みたいですね。我々は、eスポーツで心身ともに元気になるように、“eスポーツを科学する”事が目標です。eスポーツの優秀な選手の能力、どこが凄いのかまず調べたい。その後のトレーニングに繋がるわけですから。

eスポーツ選手の能力を生理学的にいうと、冒頭でも述べた「入力系」(視覚聴覚などから情報を得る)⇒「情報処理系」(脳など中枢神経)⇒「出力系」(正確な操作等)という仕組みになるわけですが、特にこの“脳”は本当に面白い。同時に、脳も含めて、人間のことは全然わかっていなかった。

脳というのはね、「準備」しているんです。人間の運動はずっと前から予測し準備されている。いまだに発生していない事が脳内にはあるんですよ(笑)

事務局:発生していない事が脳に??(混乱)

ここにブレインブックという養老孟司先生監訳の本がありますので引用します。

例えばテニスの試合、相手コートからサーブを打ち込まれます。レシーブ側選手は打ち込まれたボールが実際に見えるのはネットのこちら側に着地した時で、これでは打ち返すのに間に合わない。入力情報が意識にのぼるまで0.5秒さらに身体を動かすのに0.5秒、つまり1秒かかってしまうと、飛んできたボールなんか打ち返せないわけです。ところがレシーブ側選手の脳は、相手がネットの向こう側で動作している時に着地点を予測し、レシーブ動作を脳内で準備する「運動計画」無意識に立案します。これによってボールが見えてから意識的な操作(レシーブ動作)をしても間に合う。これが脳の準備、まだ発生していない事が脳内にある、というわけです。

写真)南江堂「ブレインブック-みえる脳」養老孟司監訳

このあたりのことをeスポーツで研究したいんですよね。脳の集中、予測、決定、脳から命令が下りてきて動く。eスポーツのジャンル別にやってみたい。これで、いかに反応動作を早くするか。いろんな事が見えてくると思いますね。

脳の錯覚・パラドックス

西薗:人間のことはね、全然わかっていなかった。最近でいえば、とある研究があって、サッカーのオフサイドのときの線審。あれは線審の錯覚が関与する事も多い、という事がわかったんです。選手が走りこんで行って後方からボールが蹴り出される。ボールを見ている線審は「選手がそのまま走り続けている」と錯覚しているケースがある、というわけです。見ていない。よく選手が「自分はオフサイドラインを出ていない!」と抗議する場面があるでしょう?あれ、頻度はともかく結果的に選手が正しい事もあったわけですね(笑)それで、現在はビデオ判定などで慎重にジャッジされるようになっているわけです。

西薗教授のお話は人間の可能性の豊かさを感じる

ちょっとまとめますとね。eスポーツでやりたい研究としては、第一に脳の判断メカニズム。第二に判断メカニズム(思い込み、錯覚)を利用した戦術戦略。第三にこうした成果を教育トレーニングに活かそう、という事を考えています。福岡デザイン&テクノロジー専門学校の伊藤先生(編集注:FeRC会員伊藤僚洋氏)などとぜひ研究したいですね!

ちなみに伊藤先生は以前お会いした際に「一流のeスポーツ選手で姿勢の悪い人は一人もいない」とおっしゃっていました。そういうところもしっかり見ていきたいと思います。

事務局:脳のお話し、たいへんに刺激的で面白いです!

西薗:脳は、全てを使わないといけません。あらゆる脳の箇所。視覚・聴覚。前頭前野・創造的なところ。一概に言えないかもしれないけど、芸術家は長生きする。脳のすべてを使っているからだと思いますね。私自身、二科会員の有川基雄先生(注:2018年逝去。二科会会員)に絵を習って月2回、10年ほど通って描いてました。いろいろな事を感じ、イメージしながら書くので「脳をすごく使っている」と実感しましたね。

写真)研究室に飾られている有川基雄先生の絵画「競う」

文化は”遊び”から生まれる

事務局:「勉強だけ」「〇〇だけ」は必ずしも良くはないのですね。

西薗:勉強して・読んで・理解して・試験を…脳のごく一部の、これだけでは人間、良くありませんね。だいたい人間は楽しい事はやりますからね。ロジェ・カイヨワという人の「遊びと人間」という本があるのですが、人間の文化は遊びから生まれる、と言っています。遊びの中から文化が生まれてきたのです。いろんな遊びがある、そのなかの“ゲーム”というのは競争なんですね。競争からゲームが生まれ、スポーツが生まれた。 ※編集注:カイヨワは著書で遊びを競争・運・模擬・眩暈のどれかの性質があると提示した

写真)ロジェ・カイヨワ著「遊びと人間」1961年

スポーツは全身運動で、eスポーツは部分運動(指だけとか限定的)という違いはあるのですが。ともかくね、人間そもそも遊びから、研究も社会生活もどんどん発展してきたと考えています。そう根本的に、楽しいという感覚。楽しい!好き!であることから発展して来たのだと。ゲーム・スポーツ、その中にeスポーツも入っていく。そう思っています。

事務局:西薗教授、お忙しいなか、ありがとうございました!

西薗教授インタビュー3部作、いかがでしたでしょうか。eスポーツ研究に取り組まれるなかに、人間の可能性の豊かさを感じる素晴らしいお話をうかがうことが出来ました。活き活きと語られる教授のお人柄にもあらためて感銘する時間でした。文責:FeRC事務局


【西薗秀嗣】にしぞのひでつぐ 九州産業大学人間科学部スポーツ健康科学科 教授

1950年(昭和25年)大阪生まれ,1964年東京オリンピックをみて現在の道へ。1979年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了,教育学博士。北海道大学教育学部講師,鹿屋体育大学助教授,カルフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)生理学部客員教授。鹿屋体育大学ではスポーツトレーニング教育研究センター教授,スポーツ生命科学系教授など歴任,2016年名誉教授。同大退官後,九州産業大学にて現職。九州大学体育連合理事長(2019年~)「体育・スポーツ教育研究」編集委員長 (2019年~)鹿児島県スクールカウンセラー(2004年~2015年)「超人たちのパラリンピック」企画/監修/出演(NHK BS1 2017.10.28放映)趣味は絵画(油絵,アクリル画)フォークソング,古代史,読書,サッカー、ウイニングイレブンなど多彩。

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